人気ブログランキング | 話題のタグを見る

=の書き間違い

方程式

上記は以前書いた記事だが、ここでの天秤のようすを方程式で表すと次のようになる。

2x+1=9
これを解いていく段階で次のように書く生徒が少なくはない。(念のため、以下の書き方は間違いです)
 2x+1=9
=2x=9-1
=2x=8
=x=4

つりあうことで=という記号が使えると理解してくれれば、この式がおかしいことは気がつくはず。指摘すればすぐ直すが、くせになっているのか、いつまでもこのように書く生徒が少なくないことにいつもがっかりしてしまう。それこそ=の意味を理解していれば、書き間違いなどなくなるはずである。こちらは決まりを覚えていないというより、式の意味を理解していないことになるだろう。ただし、数学では等しいときに=でつなぐということは決まりである。
# by mathedu | 2006-07-16 07:17

マイ・ボス・マイ・ヒーロー

日本テレビで「マイ・ボス・マイ・ヒーロー」という番組が始まった。

27歳 榊真喜男。日本一ヤバイ高校生、デビュー!
「関東鋭牙会」の次代組長を目指す青年、榊真喜男。
喧嘩と女と金とプリンが大好きな真喜男は、ヤクザ社会の優等生。
しかし、一般社会を生きていくための知恵や常識はなく、さらに学業は「小学生レベル」。
そんな彼の身を案じた父から、「組を継ぎたいなら高校卒業すること」
という条件を出された真喜男は、突如セント・アグネス学園3年A組に編入することに!
自分の年齢を17歳だと偽って、10歳下のクラスメイト達と机を並べて過ごす―
それは真喜男にとって苦難の日々の始まりだったのです。

というイントロダクションである。この榊真喜男が勉強ができないことがクラスメートにばれ始め、クラスメートの冷やかしの目に腹を立て、そこらじゅうのものに八つ当たりする場面がある。

廊下の壁をけり、ものをなげたり蹴飛ばしたり、掲示物を破り捨てるシーンである。

私はこのシーンを見てとてもいやな気分になった。子どもたちがこれを真似しないだろうか?この演出で、こうやって八つ当たりすることが、恥ずかしいこと、いけないことだと感じてくれるだろうか?

腹が立って八つ当たりするのも人間だといってしまえばそれまでだが、それが正当化されているような気がするのは、私だけだろうか?実際にそのような行動を中学校でもしばしば見かけることがあるから過剰反応をしているのかもしれないのだけれど…。

腹が立って八つ当たりすることは、当然、以前からあっただろう。でも、違うのは、それを恥ずかしいこと、やってはいけないことだという意識が、年々、少なくなってきたのではないかと思う。今の中学生を見ていると、当たり前のように自分の気分の悪いことを、八つ当たりなどで表現する生徒が多いことに気がつく。
# by mathedu | 2006-07-15 14:57

理解力不足?

3+2×4=20? 四則計算、小6の4割誤答

上記の記事に
「計算に関する力」では、四則計算で、掛け算や割り算を足し算や引き算より優先させる決まりについての理解不足が目立った。その主な課題と指導改善策として、
★四則計算における乗除先行の理解が不十分→整数段階から演算を丁寧に扱い計算の意味を理解

とあるが、果たして、計算の決まりは理解させるものなのか?決まりは理解させるものではなく、従うものだと私は思う。理解力不足ではなく、ただの練習不足ではないのか?

それとも、3+2×4の計算式で、ただ正しい答えを出すだけでなく、たとえば、2個ずつ4つの皿にのったりんごと3つのりんごの足し算を想像できるようにすることまでを、計算の意味の理解と呼ぶのだろうか。

3+2×4で2×4を先に計算するのは、たまたま数学の世界でその計算が決まりになっているだけのことだ。たとえば、電卓ではこの決まりは通用しない。電卓で3+2×4と打てば、20が正解である。決まりには理由があるのは、そういうふうにしたほうが便利でつじつまがあうだからだ。電卓で、3+2×4と打ち込んで、答えが20になってしまうのは、回路が、数学の決まりや使い方の便利さよりは、電卓そのものの作りやすさを優先したから、そのように設計されてしまったのだ。。だから、電卓でこの計算を私たちの世界の計算のルールにのっとって計算をしようとしたら、2×4を先に計算して、3を足さなくてはならない。

ポーランド記法という計算の書き方がある。
たとえば、1+2+3+4を
+(1 2 3 4)
と記述する方法で、演算子を、一番右から左の数値を計算しながら外側へと計算を進めて行く方式が、ポーランド記法だ。コンピュータにとっては、都合のよい計算方式である。

今はあまりなじみのない記法であるが、これからこの方法が便利だからこちらを決まりにしようということになれば、それが決まりになることもありうるのだ。

計算方法は決まりにほかならない。決まりはただそのように決めたほうが便利だった、つじつまがあうということで、決めていったものではあるが、時代とともにそれが合わなくなっている場合もある。

それでも、今の決まりは今守ることが第一なのだ。なぜその決まりがあるかを理解することはすべての人に求められることではない。しかし、決まりを守ることはすべての人がしなくてはならない。どうしてもその決まりがあることが理解できない、不便だからと守りたくない人は、納得するまで調べるなり研究してその決まりがなぜ必要かを理解できるまで考えるのがいいだろう。その上で便利な方法を決まりにしようと提案するのもいいだろう。

しかし、一般の多くの人にとって、決まりは理解するものではなく、守るだけでいいと思う。それを理解させようとするから、難しいことになってしまうのだ。
# by mathedu | 2006-07-15 14:46

今日の授業

今日の授業は1次関数のグラフを描くことだった。
これは視覚的にわかりやすく、やり方を覚えてしまえば、誰でもグラフをかけるようになる。

多くの生徒が言われたとおりにすれば、グラフが描け、できたと喜んで○をもらう中、1人のこだわる男子生徒H君がいた。なぜ、そのやりかたでグラフがかけるのかがまったくわからないという。わからないことはできないと、グラフを描くことを拒否する。

ここはひとつの授業に2人いる教師の利点を最大限に利用し、彼には、ゆっくりでいいから、いちいち表を書かせて、グラフを描くことを勧める。ほかの生徒よりもかなり遅れていたが、
「そっか。そういうことか。この描き方って頭いいね。」とつぶやいて、彼はグラフを描いていった。

ちなみにこの授業は、普段数学をさぼってばかりいる生徒でさえ、そばにつきそい1対1で教えこめばきちんとグラフが描けるようになっていた。いつもは反抗的な男子生徒の多くもほとんどが、グラフが描けたのだが、残念ながら、反抗的な女子生徒はダメだった。まったくやる気のなかったHさんは私が声をかけても「わかってるから、あとでやるからいい。うるせぇんだよ。」とつぶやき、Tさんは「今日も私は何もやらないって決めてるんだ。」といって、相変らずのおしゃべりをやめなかった。そしてこだわるMさんは欠席だった。
# by mathedu | 2006-07-14 20:11

再び学生結婚について

結婚時期と少子化に書いたことに関連した記事が毎日新聞のHPに載ったので、紹介したい。

キャンパる:学生夫婦 命の重み…2人で挑戦

もう随分昔のことだが、友人が結婚したい相手として、司法修習生を父親に紹介したところ、
「収入のないやつに結婚を語る資格はない。」と一蹴されて、彼は司法試験をあきらめ、次の年に就職したというエピソードを思い出した。親から支援されている身分で結婚などけしからんという気持ちはわからなくはないけれど、そろそろそういう固定観念から脱却してもいいときではないか?子どもが若いうちは、親も経済力がある。子どもに経済力がつくまで、支援してあげてもいいのではないか、それが学生の若い結婚を奨励し、少子化の歯止めに少しでもなるのではないか?

社会は変わり、共働きをしながら、子育てができる時代になりつつある。勉強しながら、子育ても当然できる状況も整えていくべきではないか。
# by mathedu | 2006-07-14 19:07