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ゆとり教育と2次関数

日本は数学6位、読解力14位に転落 OECD学力調査
というニュースが載った。朝日新聞ではあまり批判はしていないようだが、ゆとり教育がたたかれている。

難しいこと、教えにくいこと、子供たちが理解しにくいことを排除していこうという姿勢が丸見えのゆとり教育は子供たちも見破っていそうだと私は感じている。新指導要領では2次方程式の解の方程式がなくなったことが問題視されていたが、これよりも、私としては、ずっと気になっていたことがあった。この新指導要領で変わったわけではないが、2次関数についてである。

ここ2年ぐらい、中3の二乗に比例する関数をやったあと、選択数学で、二次関数全体をざっと扱い、二次方程式との関連まで触れている。高校の数学の分野だから、わからなくてもいいという前提で扱っているが、「先生、きょうのは面白かった。」と子供たちの反応はとてもよいのだ。

1年で扱う比例は、2年で扱う1次関数との違いに触れ、理解が深まる。1次関数は高校数学でベクトルや行列との関連がわかるともっと面白くなる。しかし反比例は中学数学ではつながりのない分数関数なので、中学数学のなかではとても理解度が低いと感じる。高校で分数関数を習うころには反比例のことなど忘れ果てているだろう。深く勉強することによって、当然ながら知識がつながるのだ。

中学数学で二乗に比例する関数として、
y=ax**2 (**2は2乗を表す)
だけを扱うことにどんな意味があるのだろう。一般の二次関数を教え、二次方程式との関連を教えてこそ、数学の面白さに気がつくのだと思う。
by mathedu | 2004-12-11 20:20


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